海外旅行ガイドブックの決定版『地球の歩き方』から、今回紹介する記事は「「フランスの豪華客船」で九州・沖縄を巡る旅、乗船レポート」です。「ポナン」は1988年、フランスの船乗りによって設立されたクルーズ会社。現在、日本に就航する客船の中でもトップクラスのラグジュアリークルーズで、洗練されたデザインや小型客船ならではのパーソナルなおもてなし、そしてポナンだからこそ実現できるエクスペディション(冒険的)な航路が魅力です。これまでの概念を大きく変える「新しい日本のクルーズ旅」、実際に乗船した様子をレポートします。(文・写真/伊澤慶一)
クルーズ界のスモールラグジュアリー、ポナンの魅力とは?
ポナン社は13隻の客船を所有し、2023年に35周年を迎えたフランスのクルーズ会社。そのほとんどが総トン数1万トン前後、乗客・乗員定数500人以下のスモールシップで、2024年デビュー予定の世界最大客船「アイコン・オブ・ザ・シーズ(ロイヤル・カリビアン・クルーズ社)」が約25万トン、収容可能人数約1万人規模であることと比較すると、いかに小型かがわかるでしょう。
ホテル業界で言うところの「スモールラグジュアリー」であり、実際に『コンデナスト・トラベラー』誌が発表した最新のアワードで、ポナンは、「クルーズ船/500人以下の小型船部門」で世界一に選ばれています。すべての客室がオーシャンビュー&バルコニー付き(一部客船を除く)だったり、ターンダウンを含め毎日2回の客室清掃が入ったり、フルコースのガストロノミックレストランがいつでも好きなタイミングで利用できたり(大型客船では上級ダイニングは事前予約制のケースが多い)と、高級ホテル以上に快適で上質なサービスを提供してくれる、それがポナンのクルーズなのです。