そして、この規模のクルーズ船で日本を巡るのがちょうどいいと言えるもうひとつの理由、それは訪問する地域への影響を最小限に抑えられる点にあります。現在、観光地ではオーバーツーリズムの問題が懸念されており、小さな島や町はどうしても多くの観光客を一度に対応するのが難しく、海外の富裕層を誘致するにしても見合った宿泊施設がないケースが見受けられます。その点、ポナンのクルーズであればホテルの問題もないですし、乗客定員は最大でも250名程度なので観光地に過大な負荷をかけることもありません。
またポナンはすべての船が「クリーンシップ認定」を受けており、環境保護にも力を入れていることで知られています。例えば、ディーゼル(もしくはLNG)と電気のハイブリッドエンジンを積むことで、停泊中や有人地域では電力のみに切り替え。排出ガス削減のため船の平均速度は12ノットに制限したり、海水から飲料水を作るシステムを導入し、年間100万本近く、合計30数トンものペットボトルを削減・節約したりするなど、さまざまな工夫を行っています。今回、各寄港地で熱烈な歓迎を受けましたが、それらはポナンが示す持続可能なツーリズムに対する期待の表れだったのかもしません、
※以下は九州の「世界遺産の大自然と祈りの島めぐりクルーズ」寄港地を紹介