浅はかな”心理術”で
「潜在意識」を騙すことは不可能

 本書では、僕がこれまでに培ってきた「影響力」を身につけ、それを最大限に増幅させるノウハウのすべてをお伝えしていきます。

 かつての僕がそうであったように、多くの人は「影響力」がほとんどない状態で人生を歩み始めます。しかし、人と向き合う正しいスタンスと、相手の「潜在意識」に働きかける技術を身につけることで、必ず、あなたならではの「影響力」を育てることができると確信しています。

 もしかすると、「”潜在意識”に働きかける」という表現から、相手の心理を操ったり、相手を騙したりする、いわゆる”ブラック心理術”のようなものをイメージする人もいるかもしれません。

 しかし、それはまったく当たりません。というよりも、そんなものは通用しないと僕は確信しています。なぜなら、人間の「潜在意識」は、そのような生半可な”心理術”で騙せるほど甘いものではないからです。

 こちらがどんなに技巧を凝らしたところで、相手の「潜在意識」はこちらの本心を鋭敏に嗅ぎ分けます。「この人は、口では”もっともらしいこと”を言うけど、なんかおかしい」「どうも、信用ならない」などとすぐに勘づかれてしまうのです。「潜在意識」に浅はかな「嘘」は通用しません。正攻法に徹することが「影響力」を身につける大原則なのです。

 そして、本書を参考にしながら、健全な「影響力」を身につけることができれば、あなたの仕事はうまくいき、自分が望む人生を手に入れることができるに違いありません。「影響力」を増幅させることによって、多くの人々との豊かな関係性を楽しめるようになり、あなたの人生は素晴らしい軌跡を描き始めるのです。

 もちろん、僕もまだ道半ばの人間です。読者のみなさまとともに、さらに自分の「影響力」に磨きをかけ、なんとしても、社会にとって有意義な仕事を成し遂げたいと心から願っています。本書をきっかけに、そんな想いで仕事をする人々の「輪」が広がれば、それに勝る喜びはありません(詳しくは、『影響力の魔法』に書いてありますので、ぜひお読みください)。