米アップルはスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」の高級版「iPhone Pro(プロ)」の価格の限界に挑戦しようとしている。世界的にスマホ需要が減退する中でも、収入を押し上げたい考えだ。アナリストは、アップルが来週12日の製品発表会で披露する新型「iPhone 15」シリーズの一部モデルの価格設定を最大100ドル(約1万5000円)引き上げるとみている。iPhone 15 Proは、チタン製フレームを採用して標準のステンレス製フレームより軽量化し、より高度なプロセッサーを搭載。画像撮影機能も向上する見込みだ。消費者を高級モデルに誘導するというアップルの取り組みはここ数年で大成功を収め、販売台数が低迷する中でも収入と利益を押し上げた。見込まれる値上げで、インフレによる部品原価の上昇を埋め合わせることができそうだが、この戦略が間もなく限界に突き当たるとみるアナリストもいる。