【独自入手】伊藤ハムのジャニーズ起用1.5億円キャンペーンが白紙に!大手広告代理店の顧客24社・団体の対応リスト公開

ジャニーズ性加害問題で、ジャニーズ事務所(現SMILE-UP.)のタレントを起用していた企業が対応を迫られている。ダイヤモンド編集部は、大手広告代理店が取りまとめた顧客企業の対応リストを独自入手した。特集『ジャニーズ帝国 最強ビジネスの終焉』の#1では、リストに掲載された24社・団体の対応状況を公開する。また、広告代理店と顧客企業が結ぶ広告出演契約書も入手。契約書からは広告代理店が絡むいびつな業界慣行が浮かび上がった。(ダイヤモンド編集部 下本菜実)

嵐・二宮和也さんのキャンペーンが“お蔵入り”
大手代理店の顧客24社・団体対応リスト

 二宮さん出演素材お蔵入り――。

 10月中旬、ある大手広告代理店の内部資料にはそんな文字が躍った。二宮さんとは、ジャニーズ事務所(現SMILE-UP.)の国民的人気アイドルグループ・嵐の二宮和也さんである。

 ジャニーズ事務所は9月7日、東京都内で記者会見を開き、創業者、故ジャニー喜多川氏による性加害を認めた。会見を受け、ジャニーズ事務所のタレントを広告に起用する企業は対応に大わらわとなった。

 対応が二転三転する企業もあった。例えば、「モスバーガー」を展開するモスフードサービスは同月10日にジャニーズ事務所のタレントの起用を継続すると発表したが、わずか3日後に契約を継続しないと明らかにした。

 そして、タレントを起用する企業と契約を結ぶ電通や博報堂などの大手広告代理店も“黒子”として対応に追われている。

 今回、ダイヤモンド編集部は、大手広告代理店の内部資料を入手した。資料は、代理店が顧客である大手企業など24社・団体のジャニーズ問題を巡る対応状況をまとめたものだ。資料内には、冒頭に紹介した「お蔵入り」の話も登場。中には、「他社動向静観中」などと分類される企業も実名で記されている。

 次ページでは、ジャニーズ対応リストの中身を明らかにする。また、編集部は、広告代理店とクライアントが結ぶ広告出演契約書のひな型も入手した。中身を詳報するとともに、契約書から浮かび上がるいびつな業界慣行の実態も明らかにする。