ハーバード大教授が今「三井物産」と「トヨタ」を研究してみたい理由Photo:Bloomberg/gettyimages

多くの企業が「グリーンビジネス」の創出に関心を持っている。しかし、ハーバードビジネススクールのジョージ・セラフェイム教授は、経営者はその収益性をきちんと精査すべきだと警鐘を鳴らす。グリーンビジネス成功の鍵は何か。また、パーパスと利益を両立するマネジメントを研究しているセラフェイム氏が注目する日本企業とは。(聞き手/作家・コンサルタント 佐藤智恵)

>>前編『不祥事企業にいただけで「転職後の給料」までガタ落ち!ハーバード大教授が明かす衝撃事実』を読む

グリーンビジネス
成功の鍵とは

佐藤智恵(以下、佐藤) セラフェイム教授はハーバードビジネススクールの授業でスウェーデンのリチウム電池メーカー、ノースボルトの事例を教えていますが、ノースボルトといえば、パナソニックやGSユアサなど、日本のメーカー出身のエンジニアが数多く活躍していることでも有名です。気候変動時代、日本のメーカーは、革新的なグリーンビジネスを創出するために、どのように自社の技術力を生かしていけばよいでしょうか。

ジョージ・セラフェイム(以下、セラフェイム) ノースボルトの事例(
「Northvolt: Building Batteries to Fight Climate Change」)は、ハーバードビジネススクールの学生の間でとても印象に残るケースになっているようです。