atama plusの実際のオフィス 画像提供:atama plus
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「ドラマを製作するにあたり、実際のスタートアップを5社(編集部注:パーソナライズスキンケアのD2Cブランド・FUJIMIを展開するトリコやデジタルテーマパーク・リトルプラネットを運営するプレースホルダなど)取材しています。他にも、ビジネスコンテストに足を運んだり、これから起業しようとしている人たちの話を聞いたり。そういった取材をする中で聞いたエピソードをストーリーに取り入れています」(松本氏)

サイバーモバイルとドリムポニーのM&Aの発表を見守るメンバーたち ©TBSスパークル/TBS 撮影:加藤春日
サイバーモバイルとドリームポニーのM&Aの発表を見守るメンバーたち 

取材を通して、松本氏の中にあった“スタートアップ像“も良い意味で変化したという。

「起業するような人たちは、すごいバイタリティやエネルギーの持ち主なんだろうなという想像はありました。ですがいざ実際に話を聞くと、想像をはるかに超えたバイタリティを持っていました。自分のアイデアをかたちにしてビジネスをすることで、本気で世の中を変えられると思っています。そんな信念や意思の強さ、それを貫き通しているカッコよさがあった。これは実際に取材して肌で感じないとわからないことでした。取材に行くほどに、どの会社でも『ここで働きたい』と思わされました(笑)」(松本氏)

TVerのリアルタイム配信では1位を記録、若年層も支持

スタートアップをテーマにしたドラマは珍しいが、果たして世間からの反応はどうなのか。松本氏は「すごく面白い反応が得られている」と言う。8月30日に放送された9話の平均世帯視聴率は7.6%(関東地区)という状況だが、9月1日時点での民放公式テレビ配信サービスTVerのリアルタイム配信では1位となっている。テレビを普段観ない視聴者からの反響が大きいという。

「今年4月からTVerで各放送局の番組がリアルタイム配信されています。ここ3週間ほどは(編集部注:取材が行われたのは8月23日)、全番組のなかで『ユニコーンに乗って』がいちばん(リアルタイムで)観られていました。また、番組のお気に入り登録者数も、ドラマが始まって前半の期間は1位を獲っていました。おそらくテレビを持っていない若い世代の人たちがこのドラマを観てくれているというのが、データから推測できて面白いです」(松本氏)

明日、最終回の第10話が放送予定の『ユニコーンに乗って』。松本氏は、「最終回は視聴者の人たちに『私も明日からがんばろう』と思ってもらえるような物語があります。“大人の青春”をテーマにしたこのドラマを最後まで楽しんでもらえたらと思います」と話した。

©TBSスパークル/TBS 撮影:加藤春日