Notion Labsの創業者でCEOのIvan Zhao氏。画像は6月に自社イベント「Block x Block」で登壇した際のスクリーンショット
Notion Labsの創業者でCEOのIvan Zhao氏。画像は6月に自社イベント「Block x Block」で登壇した際のスクリーンショット

Notionのユーザー数は過去18カ月で400パーセント増加、企業アカウント数も350パーセント増加した。国別でのユーザー数などは明かせないとしたが、特に米国、日本、韓国、イギリス、ドイツ、ブラジルでのユーザーコミュニティの成長が顕著だという。投資家からの熱視線を浴びており、10月9日にはSequoia Capitalなどから2億7500万ドル(約307億円)の資金調達を実施したことを明かした。

今回の資金調達を経て評価額が100億ドル(約1兆1200億円)を超えるデカコーン企業へと成長したNotion Labs。そんな同社は日本を「米国に次ぐ注力市場」と見ているという。

ザオ氏とNotionの日本第1号社員である西勝清氏はDIAMOND SIGNALの独占取材に応じ、日本での展望や、コロナ禍での経営、そして9月8日に発表したautomate.io(編集注:automate.ioはビジネス版のIFTTTともいえるサービス。SalesforceやTrelloといったSaaSをNotion上で統合し、ダッシュボードの作成などが可能になる)の買収について話した。

──9月にautomate.ioの買収を発表しました。買収の背景や意図を教えてください。

ザオ氏:(クラウド型ID管理・統合認証サービスの)Oktaでは企業がどれくらい多くのツールを使っているのか、「Businesses at Work」という年次レポートで公開しています。今年発表されたレポートによると、北米の企業は平均で88個のツールを使っている状況です。その数は年々増えている傾向にあります。

Notionは多機能で、働き方やワークフローに合わせて、まるでレゴブロックのように自在にカスタマイズすることが可能です。ですが、私たちのエンタープライズ顧客がNotion以外の87個のツールを使わなければならないケースに対応する必要があるのです。

単にほかのツールとインテグレート(統合)するだけではなく、全ての情報がNotionで見られるようにし、1日が「Notionで始まり、Notionで終わる」状況にしなければならないのです。

Notionにはデータベース機能があります。エンジニアの業務管理に使われる「Jira」や顧客管理(CRM)の「Salesforce」といった他のツールの情報をNotionで確認することができれば、あらゆる職種の従業員はNotionを離れる必要がなくなります。Notionは全ての情報を集約するハブになり得るのです。