言わば「エンジニアマネージャー忙しすぎる問題」(山田氏)がさまざまな組織で顕在化し始めている状況なのだという。

だからこそFindy Teamsの開発にあたっては「マネージャーの負担をどれだけ減らせるか」を1つのポイントに、手を動かさずともチームやメンバーの状態を把握できることを意識した。またリモート環境で直接顔を合わせる機会が減っている企業も増えているからこそ、定量的な指標で可視化することにもこだわったそうだ。

活動量を軸に、優先的にフォローが必要なメンバーをピックアップする機能なども搭載
活動量を軸に、優先的にフォローが必要なメンバーをピックアップする機能なども搭載

6万人のエンジニアが登録する既存サービスの技術を応用

これまでファインディでは独自アルゴリズムを用いたスキル偏差値をウリに、エンジニアと企業をマッチングする採用サービスを運営してきた。

現在同社のサービスは6万人を超えるエンジニアと約600社の企業が登録する規模へと成長。今回のFindy Teamsも既存サービスで培ってきた技術やノウハウを応用するかたちで開発したものだ。

もともとこのサービスを作ったのも、CTOである佐藤氏自身が限られた時間の中で「エンジニアチームや個々のエンジニアの状態を把握するのが難しくなってきている」と感じたから。周囲のCTOやエンジニアリーダーに話を聞いても同じような課題を持つ人が多かったこともあり、サービスの立ち上げに着手した。

「自分自身が使いたいと思えるものにしたい」と考え、まずは自社内の1on1でプロトタイプを実際に利用してみるなど、ドッグフーディング(社内利用)をしながら改良を重ねてきたという。

今後はエンジニア組織の状態を測定するための機能を充実させながら、ゆくゆくはアルゴリズムを駆使して具体的な改善策をレコメンドするような仕組みなども取り入れていく計画だ。