いいパターン「相手を巻き込んで一緒に考える」
頭の回転が速く、仕事のできる人は無茶振りをされたとき「ちょっと難しいので、一緒にどうしたらいいか考えましょう」と返すのです。
たとえば、「この資料を明日までにつくっておいて」とお願いされたとしましょう。そのときに「自分だけでは明日まで全部終わらせるのは難しいので、どうしたらいいか一緒に考えませんか? 私は〇〇までならできるのですが」と返すことができるのです。
こういった返答の仕方には2つのメリットがあります。
メリット1:無理なものは無理と伝えられる
1つ目はしっかりと自分の限界を伝えられることです。無理なものは無理なわけで、無茶振りに振り回される必要はありません。
自分ができないことをしっかりと伝えることで、最悪の状況を回避できます。
メリット2:相手を当事者にできる
2つ目のメリットは、相手を当事者にできることです。先ほども述べたように無茶振りというのは、お願いした側にリスクがほとんどありません。本来無理筋なお願いであるにもかかわらず、ノーリスクなのは都合がいいでしょう。
そんな相手に対して、「どうしたらいいか一緒に考えましょう」と言えれば、「お願いして終わりではない」ことをしっかりと伝えることができるのです。
私の教え子の売れっ子芸人たちはほぼ全員がこの考え方を持っています。ディレクターから「なんかいい感じのネタをいい感じの尺で」と無茶振りをされたときも「せっかくなんで、いいものにしたく、一緒にどんなネタを披露するのがいいか考えましょうよ」と答えられるのです。
ちょっとした会話のフレーズですが、自分を守り、印象も悪くならない方法の1つです。ぜひ頭の片隅に入れておいていただけると幸いです。