20業界における2024年の天気予報は「晴れ」か「曇り」かはたまた「雷雨」か――。『総予測2024』の本稿では、ダイヤモンド編集部の業界担当記者が「業績」「地政学リスクの影響度」「円安の影響度」の三つの物差しで主要20業界の動向を大胆に予想した。(ダイヤモンド編集部)
自動車と半導体に地政学リスク
鉄鋼は円安で採算悪化
米中対立に加えてロシア・ウクライナ戦争、中東情勢の緊迫化などが企業経営のかじ取りを難しくしている。急激な円安しかりだ。各業界の影響度はどのようなものなのか。
ダイヤモンド編集部では、業界担当記者が「業績」「地政学リスクの影響度」「円安の影響度」の三つの物差しで20業界の動向を大胆に予想した。
まずは製造業4業界の予報を見ていこう(下表参照)。
地政学リスクはさまざまな業界にのしかかる。自動車、半導体においては、米中など国家の対立が世界に広がるサプライチェーンを分断することにより、マイナスの影響が強く表れる。
円安については、自動車、半導体、電機などの輸出型の製造業にとっては追い風となる。対して鉄鋼は、原料の輸入価格が上昇して採算が悪化する。
引き続き次ページでは、銀行、証券、生命保険、損害保険、商社、航空、鉄道、電力、ガス、建設、不動産、通信、ホテル、製薬、コンビニエンスストア、コンサルティングの16業界を見ていこう。