片づけられない人たちの“最後の欠け込み寺”として有名なカリスマ片づけアドバイザー・石阪京子先生の『一回やれば、一生散らからない「3日片づけ」プログラム これが最後の片づけ!』は、メソッド通りにやれば最低3日あれば家一軒がまるごと片づくと話題の書。年末年始のお休みで、家を片づけきってみませんか?この連載では、本書の一部を抜粋しながら、石阪メソッドによる片づけや収納、家事の方法などをご紹介します。

【年末3日片づけ】「買いすぎ」や「賞味期限切れ」もなく効率的に在庫管理する方法Photo: Adobe Stock

ローリングストックのコツとは?

 年末の大掃除をしていると、買ったまま使えないままでいるもの、食べられないままに賞味期限を迎えてしまったものなどが、大量に出てくることがあると思います。泣く泣く手放すしかないのですが、これは大変つらいですよね。

 コロナを経て、私たちは災害やパンデミックに備えてある程度の備蓄が必要であるという考えが一般的になりました。しかし、備えながらすっきり暮らすというのは、ある意味、矛盾した行為ですよね。「備える=モノがある」「すっきり=モノがない」ということになるからです。
だから、これを両立し、持続していくために、備蓄した食品はローリングストックをして消費していくことが大切です。

 でも、生徒さんからは「それが難しい」とよく言われます。「それぞれ賞味期限が違うからややこしいんです。思い出した時に食べようとしたら、賞味期限が切れています」と。
たしかに、難しいですよね。災害対策のアルファ米のように賞味期限が長いモノは、年に一回食べる日を決めておけばいいと思いますが、それ以外の食品は、日常的に使って回していくことが求められます。上手に管理しないと、存在自体を忘れてしまいますよね。
ですから、基本的には押入れなどのバックヤードにストックしておいて、キッチンで使っている分がなくなったら、そこから1個とる。それを繰り返していくことになります。

例えば、パスタをローリングストックする場合は、こういう感じです。

①使っている1袋分をキッチンに置いておく
②それがなくなったら、ストック置き場からキッチンへ1袋持ってくる
③ストック置き場の残量が、備蓄の目標量を下回ったら買い足す

こうやって、備蓄の目標量を常にキープするようにします。購入する際、目標量ぴったりだと使った瞬間に下回ってしまうので、少し多めに買っておくとよいでしょう。
でも、多くの方にとっては、これが落とし穴になります。
「少し多めに」は人によって違うからです。
心配性な方はたくさん買うでしょうし、安売りをしていたら、ついついまとめ買いをすることもあると思います。

備蓄の量は「枠」を意識して決める

だからこそ、大切になってくるのが「枠」を意識することです。
本書で説明している基本的なルールである「個人のモノは個人の場所へ」を徹底し、自分が所持できる量=枠を知ることで、枠を意識し、そこからあふれないように管理することが、散らからない家の秘訣なのはすでにお話しした通りです。

備蓄品をローリングストックする時も同じです。
枠は、ご家庭によって異なります。そもそものバックヤードのサイズ、もともとバックヤードに収まっているモノの量などによって様々です。そうすると、「少し多めに」は自ずと決まってくることがわかります。自分の枠を意識し、「ストックがこの引き出しの半分になったら買い足す」など、自分の枠に合わせた、自分なりのルールを決めてみてください。そしてストックは必ず見渡せるようにして見えないところに押し込まないようにしてください。

アプリを活用して買い忘れを防ぐ

ストック品は、かさばるモノや重たいモノが多いので、ネットで注文している方が多いと思います。でも、そうすると送料が気になりませんか?
ストック品を買い足すタイミングはマチマチなので、「これ一つだけ頼むと送料がもったいないから、他のモノも買う時に、まとめて買いたいなぁ」と、思うことはないでしょうか。
かといって、いちいち荷物点検するのも面倒くさいですよね。だからそういう時は、アプリが便利です。「あれを買わなきゃ」と頭で覚えておく代わりに、アプリに覚えておいてもらうんです。専用の定数管理アプリもありますが、もっとシンプルなメモアプリの「Googleキープ」のチェックリスト機能などのほうが使いやすいかなと思います。

バックヤードのストックを見て、「そろそろ買わなきゃな」と思ったら、その都度Googleキープに入れていき、送料無料になるくらい数がそろったら注文する。こうすれば、買い忘れを防げますよ。Googleキープの使い方については本書のp212でも紹介しています。

 *本記事は、「一回やれば、一生散らからない『3日片づけ』プログラム これが最後の片づけ!」から抜粋・編集したものです。また、金融機関や保険会社などの書類など「紙」に特化した片づけ方は、「人生が変わる紙片づけ!」でもさらに詳しく解説しております。