金利で明暗! 銀行絶望格差#13Photo:PIXTA

地方銀行の創業家でよく知られた存在が岡野家だろう。スルガ銀行の経営を支配し続けたが、2018年の不正融資発覚でその影響力は排除された。だが全国には、今も創業家が絶大な権力を持つ地銀は多い。特集『金利で明暗! 銀行絶望格差』(全16回)の#13で、東海・近畿地方の次期頭取を予想する。(ダイヤモンド編集部副編集長 重石岳史)

不正融資発覚で創業家「排除」
スルガ銀の次期頭取候補は?

 地方銀行界のおなじみといえば、創業家の存在だ。よく知られるのが岡野家だろう。

 岡野家はスルガ銀行設立以来、一貫して経営トップを輩出し続けた。創業者、岡野喜太郎氏のひ孫である光喜氏は、1985年に40歳の若さで頭取に就任して以来、社長、会長兼CEO(最高経営責任者)などを歴任し、33年間にわたってトップに君臨した。また2016年に死去した実弟の喜之助が、副社長兼COO(最高執行責任者)を長年務めた。

 だがシェアハウスを含む投資用不動産の不正融資が発覚し、18年の第三者委員会調査で創業家の責任が指摘された。スルガ銀は創業家との関係を断ち切り、120年余り続いた創業家経営に幕を下ろした。

 だが、全国には創業家が今も絶大な権力を握る地銀は多い。スルガ銀を含む次期頭取候補はどのような面々が存在するのか。次ページで公開する。