大規模業過事件は
捜査1課「トクシュ」が担当
事故の原因究明は今後、警視庁の捜査と事故調査委員会の調査で進められる。事故調は「国土交通省の外局」で、行政的な立場から調査というのは何となくイメージしてもらえると思うが、警視庁は捜査1課が担当する。
捜査1課といえば、一般的に殺人や強盗、誘拐などをイメージされるかもしれない。しかし今回のようなケースは、事件を長く担当してきた社会部記者が「トクシュ」と呼ぶセクションが担当する。
各都道府県警本部によって「特殊犯捜査係」「特殊事件係」「特殊犯捜査班」「特殊事件捜査班」など名称はさまざまで、誘拐や立てこもりのような人質事件のほか、大規模な業務上過失事件などを調べる役割もある。
徹底的かつさまざまな観点から「重過失か」「単純過失か」「過去の法的な判断は」など、刑事責任の面を捜査する。しかし、航空機事故の場合は書類送検しても不起訴か、検察が起訴しても無罪か執行猶予になるのがお決まりのパターンだ。業過事件担当はトクシュの華々しいイメージとは似つかわしくない地味な仕事ともいえる。