「つぶれない会社」にしたければ、社長が毎日出社してはいけない理由写真はイメージです Photo:PIXTA

災害、気候変動、感染症
未曽有の事態に経営者はどう備えるべきか

 令和6年能登半島地震で亡くなられた方々に心よりお悔やみを申し上げるとともに、被害を受けられたすべての方に、心からお見舞いを申し上げます。

小宮一慶・小宮コンサルタンツ代表小宮一慶
小宮コンサルタンツ代表

 今回の地震では多くの人や企業が甚大な被害を受けました。その前は、新型コロナのパンデミックにより約3年間、世界経済が止まりました。誰も想像していなかったこのような事態が、これからも期せずして起こると思います。

 私はコンサルティング会社を経営しているのですが、当社が開催する経営計画を策定するセミナーでは、必ず“「BCP」(事業継続計画)の策定”という項目を入れています。

 BCPが想定するのは地震などの自然災害に限りません。景気の急激な悪化による経営への打撃も想定しなければなりません。この15年を振り返ると、2008年9月にリーマンショックという「100年に1度の経済危機」が起こり、2011年3月には「1000年に1度の規模」と言われた東日本大震災が起こりました。新型コロナもスペイン風邪以来の「100年に1度のパンデミック」です。

 100年に1度、1000年に1度という、想像を超える出来事がこの15年で3回も起こっています。

 だからこそ、これからも想像を超える出来事が起こると覚悟して、いろいろな事態を想定してBCPを立てる必要があります。

 想定の中には、経営者が経営に携われなくなる事態も入れておかなければなりません。