誰しも悩みや不安は尽きない。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 30代を悩まず生きる言葉』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる!
※本稿は『精神科医Tomyが教える 30代を悩まず生きる言葉』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。

【精神科医が教える】「人と深く関わる必要はない」と断言するワケPhoto: Adobe Stock

散歩途中の
軽い人間関係

わが家の愛犬・トミくんを散歩させていると、よくほかの飼い主さんとも出会いますが、愛犬家同士の自然なあいさつや短いおしゃべりをすることがあるんですね。

これぐらいの軽い付き合いなら、相手の嫌な部分を見なくても済みますし、自分の嫌な部分を見せなくてもいいですから、当たり障りのないよい関係が築けます。

犬の散歩での軽い挨拶程度であれば、みんないい人に思えるものです。こうした交流は、心地よい人間関係を感じられて、とても気分がよいものです。

よかれと思って
深く関わると

ただし、よかれと思って深く関わると、今度は相手や自分の嫌な部分が見えてくることがあります。

たとえば、一緒にお茶をしたりお酒を飲んだりとか、そうしたより深い関わりにまで進んでしまうと、予期せぬストレスを生むこともあります。

深く関わることがよいか悪いかというのは、相手が悪いわけではなく、距離感の問題なんですね。

深く知ったことが
仇となることも

お互いのことをよく知ることをよしとする教えもありますが、それが必ずしもよい人間関係を育むわけではありません。

知りたいと思う相手を選んで、相手の嫌な部分が見えてしまうリスクを踏まえつつ関わることも大切です。

お互いのことを深く知ることが、楽しさを保証するわけではなく、むしろ深く知ったことが原因で上手くいかなくなることもあるのです。

自分にとって
心地よい距離感が大切

だから、やみくもに人間関係を深めるより、あえて深く関わらない程度に、爽やかな人間関係を築くほうがよいこともあるんですね。

お互いを尊重して心地よい距離感を大切にすることが、心地よい人間関係を築くことにもつながります。

※本稿は『精神科医Tomyが教える 30代を悩まず生きる言葉』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。