後悔しない 医療・介護#15Photo:PIXTA

特別養護老人ホーム(特養)は入居を希望する待機者が多過ぎるし、「安かろう、悪かろう」。そう思い込んで、自分や家族の「終の棲家」として検討する際の選択肢に入れていないとしたら、もったいない。看取り実績で厳選した特養788施設リストを9回に分けて大公開する。特集『後悔しない医療・介護』の#15でお届けするのは大阪府の107施設リストだ。(ダイヤモンド編集部副編集長 臼井真粧美)

認知症介護ケアに
深く通じた職員がいる

 特別養護老人ホーム(特養)における介護サービスの中で、基本的な部分に上乗せされた取り組みには、国が定めた基準をクリアしたものについて介護報酬が加算される。2024年度の介護報酬改定で新規に追加されたものまで反映すると、加算項目は50近くに及ぶ。

 このうち「認知症専門ケア加算」は、認知症介護の経験を持ち専門研修を修了した職員が介護サービスを行う施設が取得するものだ(下表参照)。程度の差はあるものの特養入居者の多くは認知症。認知症に対する介護ケアに深く通じた職員がいることは、入居者の暮らしやすさにつながり得る。

 認知症専門ケアの加算を取得している施設は、認知症介護実践リーダー研修や認知症介護指導者養成研修を修了した職員を配置している。また、認知症に関する情報共有や技術的指導の会議を定期的に開催していたり、認知症ケアに関する研修計画を作成して実施していたりする。

 特養における介護報酬加算で特に注目してほしいのが「看取り介護加算」だ。次ページでは、この加算データを基に、看取り実績から厳選した大阪府の107施設リストを大公開する。