バブル再来!株価を動かす重大ニュース 人事、再編、物言う株主の思惑…記者が総力取材#14Photo:EPA=JIJI

東京電力ホールディングスの焦点は柏崎刈羽原子力発電所の再稼働時期だ。昨年末に「残すは地元同意」のフェーズに至り株価は上昇している。特集『バブル再来!株価を動かす重大ニュース 人事、再編、物言う株主の思惑…記者が総力取材』(全18回)の#14では、さらなる高みが期待できる大イベントについて明らかにする。(ダイヤモンド編集部 土本匡孝)

「柏崎刈羽原発の再稼働」を材料に
数百円の単位を行き来する東電HD株

 国内電力会社の中の最大手、東京電力(現在の東京電力ホールディングス〈HD〉)は2000年代、1株2000~4000円ほどの値が付いていた。高配当銘柄として個人投資家の人気を集めた。

 しかし11年3月の東日本大震災、そして福島第一原子力発電所の事故を経て、株価は暴落した。近年の株価は数百円で推移する。投資家に材料視されているものは、新潟県・柏崎刈羽原子力発電所の再稼働に関する前進、あるいは遅滞のニュースである(次ページに詳細な株価推移の図を掲載)。

 再稼働の焦点となっている6号機、7号機はそれぞれ出力135.6万キロワットと、全国の原発の中で大型だ。再稼働すれば電源調達コストが下がり、収支改善効果が見込める。

 火力発電に使う液化天然ガス(LNG)や石炭の価格がグローバルで高止まりする中にあっては、準国産エネルギー源といわれる原発の再稼働が東電HDの経営に与えるインパクトは大きい。

 その柏崎刈羽原発は、原子力規制委員会が17年12月に新規制基準に適合すると判断し、再稼働間近の期待感などから株価は上昇。その後、柏崎刈羽原発で社員によるIDカード不正使用などのアクシデントが相次ぎ、再稼働遅れの懸念などで株価は低迷。21年4月には事実上、再稼働許可を凍結された。

 しかし22年に岸田文雄首相が国内原発の再稼働促進を宣言したことなどで株価は上昇し、23年12月の柏崎刈羽原発の再稼働許可凍結の解除でさらに上昇した。

 実は、さらなる株価上昇の材料となりそうなイベントが存在する。次ページでは、東電HDに数千億円の利益が転がり込む可能性もあるイベントの中身を明らかにする。