退職金2000万円をわずか7年で40億円に増やしたというすご腕投資家の今亀庵さん(ハンドルネーム、73歳男性)。小型成長株などグロース株を軸に100銘柄以上保有するが、今亀庵さんが銘柄選びの際に重視する指標が「PEGレシオ」だという。PEGレシオとは何か。どのように有望株を見分けているのか。特集『あなたも億り人に!? 凄腕シニア投資家が教える 株式運用術』の#2では、そのテクニックを明かす。(ダイヤモンド編集部 山本 輝)
シニア投資家のテクニック
注目の「PEGレシオ」とは
「退職金2000万円が約8年で40億円に」――。そんな経歴で知られるすご腕の個人投資家が、今亀庵さん(ハンドルネーム、73歳)だ。
もともと、米国で大学時代を過ごしたことがきっかけで投資に関心を持ち始めたという今亀庵さん。会社員生活を送る傍らコツコツと投資を重ねてきたが、2008年の定年退職をきっかけに、投資に本腰を入れることを決意した。
当時、ちょうどリーマンショックで市場が不安に陥る中、目が留まったのがJ-REIT。「利回りが30%、40%を超えるものがあった。経験上、あり得ない割安さ」(今亀庵さん)だったという。そこで、退職金のうち2000万円を大胆に投資したところ、狙いは大当たりし、わずか1年で“億り人”に上り詰めたのだ。
さらに、この軍資金を元に投資を重ね、アベノミクスなど上昇相場の追い風も受けながら、40億円ほどまで資産を膨らませることに成功した。
こうした輝かしい投資キャリアを持つ今亀庵さんだが、初めこそリートで成功したものの、その基本的な投資スタイルは、中小型株を中心とする成長株(グロース株)投資だ。
小型株は業績の伸びしろが大きく、材料次第で株価も大きく反応しやすい。リスクもあるが、「自分に合っている投資スタイル」だと今亀庵さんは言う。
次ページでは、すご腕投資家の今亀庵さんがどのように銘柄を選んでいるのか、その手法について解説する。今亀庵さんは、銘柄チェックにあたって「PEGレシオ」という指標を重視するという。一体どんな指標なのか、どのように指標を活用するのか。さらには、今亀庵さんがいま投資している約30の注目銘柄を紹介しよう。