メガバンクに地方銀行、第二地方銀行、信用金庫に信用組合――。全国472金融機関が、これまでどれだけメインの融資先企業を倒産させてきたのか?ダイヤモンド編集部の独自調査を初公開。特集『倒産危険度ランキング2024&初公開!企業を倒産させた金融機関ランキング』の#54では、第31弾として、兵庫県の金融機関を取り上げる。(ダイヤモンド編集部編集委員 清水理裕)
兵庫県でメイン先企業を最も倒産させてきた銀行は?
みなと銀行、但馬銀行が倒産させた企業は何社?
兵庫県最大の地方銀行、みなと銀行の親会社が4月に代わった。これまで同行の金融持ち株会社だった関西みらいフィナンシャルグループ(FG)が、3月29日に営業を終了したのだ。
関西みらいFGは、親会社のりそなホールディングス(HD)に吸収合併された。みなと銀行は、りそなHDにぶら下がる格好となった。
兵庫県には、みなと銀行以外の地銀として但馬銀行がある。このほか、信用金庫ながら貸出金が1兆円を超える尼崎信用金庫も存在する。
これまでの間接統治から、りそなHDの直接統治に切り替わったことで、みなと銀行の営業戦略がどう変わるのか。県内の他の金融機関は、警戒心を抱きながら、みなと銀行の動向に注目している――。
経営危機に陥った企業が倒産するのか、それともしないのか。その際に重要な鍵を握るのがメインバンクとなる。
メインバンクとは通常、貸出金のシェアが首位で、当該企業と長年にわたって親密な関係にある銀行のことを指す。ただ、企業側と銀行側で認識が異なっているケースもある。
今後、倒産件数の増加と金融機関の融資姿勢が厳しくなることは必至とみられているが、どの銀行が今後、企業に厳しく臨むのか。それを知るには過去に注目するとよい。その銀行の将来の行動を最もよく表しているのは、口先のきれい事ではなく過去の行動なのだから。
メガバンクに地方銀行、第二地方銀行、信用金庫に信用組合――。全国472金融機関が、これまでどれだけメインの融資先企業を倒産させてきたのか。ダイヤモンド編集部が独自に調査し、その結果をまとめた「企業を倒産させた金融機関ランキング」を初公開する。
第31弾の今回は、兵庫県の金融機関を取り上げる。みなと銀行や但馬銀行のほか、尼崎信金など信金も名を連ねた。
ちなみに「企業を倒産させた社数が多い都道府県ランキング」は、下表の通りだ。地銀や信金、信組など主な金融機関の内訳も明記したので、ご覧いただきたい。
ランキングは、これから数十回にわたって配信していく。全都道府県と全金融業態を網羅した完全版を含めて、さまざまな視点でお届けする予定だ。それでは早速、今回の兵庫県の結果を確認していこう。