ANAとJALが貨物事業を「再び強化」する理由、気になるANAの子会社再編の行方機体に「JAL CARGO」も復活 写真:カーゴニュース

JALとANAが貨物事業を強化している。両社とも過去に縮小した事業であるが、なぜ今もう一度、貨物事業に目を付けたのか。2社それぞれの新しい成長戦略とは。(カーゴニュース編集部)

*本記事はカーゴニュースからの転載です。

 日本航空(JAL、本社・東京都品川区、赤坂祐二社長)は2月、自社貨物専用機(フレイター)の運航を再開した。2010年の経営破綻後、事業の選択と集中を進める中でフレイター事業から撤退して以来、約13年ぶりの“復活”となった。

 フレイター事業から撤退後のJALは、旅客機の貨物室(ベリー)を活用して貨物事業を営んできたが、コロナ禍で旅客便が減少する中で厳しい事業運営を強いられた。その経験を通じて、旅客ビジネスとは異なった構造を持つフレイター事業はJALの事業ポートフォリオ上において必要な事業だと判断。さらに、コロナ禍で物流の重要性が再認識されたことや、越境EC需要が旺盛なことも“復活”を後押ししたという。