需要旺盛な半導体業界の中でも、給与事情には差がある。ダイヤモンド編集部が半導体関連企業の「3年後の年収」を独自試算したところ、今後さらに明暗が分かれることが明らかになった。特集『高成長&高年収! 半導体160社図鑑』の#4では、半導体関連企業の「3年後の年収上昇率」ランキング上位30社とワースト30社をお届けする。ランキング1位に輝いたのは、意外にも化学メーカーだ。いったいどこだろうか。(ダイヤモンド編集部 今枝翔太郎)
給与事情で明暗分かれる半導体業界
ソニーより年収伸び率が大きいのは?
近年、半導体業界がかつてないほどの盛り上がりを見せている。この業界は裾野が広いため、電機や化学など、関連業種は多岐にわたる。
そのため、一口に「半導体企業」といっても、給与事情には大きな差がある。直近の実績でも、キーエンスのように平均年収で2000万円を超える企業もあれば、500万円に満たないところもある。
では、今後年収がアップするのは、いったいどんな企業だろうか。ダイヤモンド編集部が、統計専門調査会社おたにの協力を得て、半導体関連企業の「3年後の年収」を独自試算した。
ランキングでは、ダイヤモンド編集部がピックアップした半導体・電子部品関連の上場企業142社を母集団としている。その上で、データを取得できる105社を選出した。
詳しい順位や年収増減は次ページで述べるが、ランキング1位に輝いたのは、半導体製造の前工程で強みを発揮する大手化学メーカーだ。年収が200万円近くも伸びる結果となっている。
その他、年収がアップする上位30社と年収がダウンするワースト30社に登場するのは、ソニーグループや富士フイルムホールディングス(HD)、キヤノン、キーエンス、住友化学、オムロンなど、有名企業が多い。しかし、名門企業の年収が上がるとは限らず、前出の企業の中でも明暗が分かれる結果となった。
次ページでは、半導体関連企業の「3年後の年収上昇率」ランキング上位30社とワースト30社をお届けする。あなたの勤め先や取引先の給料が、3年後にどんな変化を遂げるのか、ご自身の目で確かめてみてほしい。