一番売れてる月刊マネー誌ザイが作った新NISA入門現在約5億円の資産を持つ桐谷さん。新NISAでの戦略は? 写真:山本祐之
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ザイの新NISA本の決定版『一番売れてる月刊マネー誌ザイが作った新NISA入門』の第5章の「勝ち組投資家10人の戦略」では、あの有名投資家・桐谷さんの戦略も紹介! 人気テレビ番組「月曜から夜ふかし」などでみせる優待を必死に利用する桐谷さんとは少し違い、桐谷さんは投資に関しては意外とアグレッシブ! 資産額を約5億円まで増やした桐谷さんの新NISAの戦略とは?

株価が安値を更新し配当利回り4%以上となったら買い

 株主優待株の投資で有名ですが、株主優待には事実上、税金はかからないので、NISAの“税金ゼロ”のうまみはありません。このため、NISAでは優待があるだけでなく、高配当株や値上がり益が見込める株、底値圏の株がメイン。桐谷さんに値上がり株の狙い方を教えてもらいました。

「私の戦略はもともと、安値で買うので、値上がり益を取れることが多いです。旧NISAも、約20%の値上がり益(含み益込み)が出ています」

 旧NISAで含み益の額が最も大きいのはゆうちょ銀行です。

「21年の株価が下がった時に、私の買い基準の配当利回り4%以上になった上、優待新設を発表したので購入。買値から45%も上昇しています」

業界全体の安値や暴落時は配当株以外を買うことも

 また、4%の利回り基準に満たなくても買う時があります。1つは、業界全体が見放され、株価が安くなった時。旧NISAで儲かっている株5位のTBSホールディングスはテレビ局株が総じて安くなっていた22年に買いました。

「広告収入の減少を理由にテレビ局の株は売られ続けていました。さすがに売られすぎだろうと配当利回りが4%未満でしたが買い増した。その後、23年の年初から上がり始めましたね」

 もう1つの桐谷さんの買い時は、相場が大暴落した時です

大暴落時は、優良株を買うチャンス。コロナショックの時も鉄道株などを買って儲けました。23年10月現在、現金比率が高めですが、それは株価が上がっているから。次の大暴落の安値を待っています。新NISAは投資期間が無期限なので、買いも売りも待てるのがいいですね」

 相場が軟調な時は買うのも控えてしまいがちですが、桐谷さんのように、チャンスと捉えることで値上がりを狙うのもアリです。

※本稿は、ダイヤモンド・ザイ編集部編『一番売れてる月刊マネー誌ザイが作った新NISA入門』(ダイヤモンド社)から再構成したものです。