イマイチ: 積立投資は、老後資金を貯める目的でもあるので、それは困ります。 30年後、40年後に投資信託を売却したときには、税金がかかってしまうということですよね。

MORITAKA先生: その通りです。旧NISAでは、非課税のメリットを享受しようと思えば、20年以内に売却する必要がありました。

イマイチ: でも、新NISAでは、その期限が撤廃されるんですよね。超ラッキーじゃないですか!

MORITAKA先生: 非課税保有期間が無期限化されたことによって、従来よりも継続的な資産形成を行えるようになった、というわけです。

イマイチ: 具体的にはどんなメリットがあるんですか?

MORITAKA先生: イマイチさんのように20年を超えて積立投資をする予定の人にとっては、期限に縛られることなく保有できるので、ライフイベントに合わせて、柔軟な資金繰りが可能になります。あとは、前に説明したように、投資期間は長期になればなるほど、資産額は増える可能性が高くなるので、保有期間に縛られないのは大きなメリットです。

イマイチ: 積立の期間が長くなるほど、運用する額も大きくなっていきますよね。その投資額の全部が非課税になるんですか?

MORITAKA先生: いえ、そこには制限があります。4つめのポイントは、生涯非課税限度額が最大1800万円になったこと。

イマイチ: 僕にとってはまだ現実味のない数字ですが、大きな金額ですよね。

MORITAKA先生: 旧NISAの限度額は、積立投資で800万円(40万円×20年)、一般NISAで600万円(120万円×5年)でしたから、生涯の非課税枠は倍以上になっています。

イマイチ: これも、長期間にわたって積立投資をする人にとっては大きなメリットですね。

MORITAKA先生: ちなみに、成長投資枠は1200万円までという制限がありますが、積立投資には制限がありません。つまり、1800万円のすべてをつみたて投資枠で使うことが可能です。イマイチさんのように、つみたて投資をする人にとっては、さらに使い勝手のいい制度に変更されたということです。