西友・ヨーカドーが地方から続々撤退、イオンがそれでも「全国展開」を貫く理由Photo:SANKEI

イトーヨーカドーが北海道、東北、信越から、西友が北海道と九州から事業撤退することを発表しました。スーパー大手による展開地域の縮小が相次いでいます。一方で、イオンは北海道の西友店舗を買収するなど、地方での出店を強化する動きを見せています。こうした対照的な戦略の背景には、何があるのでしょうか?イオンが地域を重要視し続ける理由を探ります。(グロービス講師/グロービスAI経営教育研究所 マネージャ 松村真美子)

西友・イトーヨーカドーが北海道から撤退
“真逆”の戦略を貫くイオン

 2024年4月、西友は、北海道内で運営する9店舗をイオン北海道に売却すると発表しました。北海道のスーパーマーケット市場は、イオン、コープ、アークスの「3強」がシェアを争っていますが、今回の買収でイオンがリードを広げます。

 西友はこれで道内の店舗を全て手放し、北海道から撤退することになります。

 同社はウォルマートから株式を引き継いだ投資ファンドの下で事業の効率改善を進めてきており、2023年度の営業利益は315億円で3年連続増加となりました。今後、本州での事業に集中することでさらに経営資源を最適化し、物流やデジタル化に投資を振り向けることを表明しています。

 イトーヨーカドーも今年2月、北海道の6店舗と東北・信越11店舗、合わせて17店舗を売却・閉店すると発表しました。同社は2024年2月期の営業利益が赤字になるなど苦戦が続いていて、親会社であるセブン&アイ・ホールディングスは、26年2月末までに33店舗を削減し都市部中心型に移行する方針を示しています。

 西友やイトーヨーカドーが出店範囲を縮小する一方で、イオンの戦略は対照的であると言えます。イオンは地域出店を、どのように考えているのでしょうか。