研究グループは、PHDの遵守状況を評価するためのPHDインデックス(PHDI)を作り出し、4年おきに実施した半定量的食物摂取頻度調査票を基に対象者のPHDIを算出した。

 追跡期間中に、女性3万1330人と男性2万3206人が死亡していた。PHDIに基づき対象者を5群に分けて解析したところ、PHDIが最も高い群では最も低い群に比べて、あらゆる原因による死亡リスクが23%(調整ハザード比0.77、95%信頼区間0.75〜0.80)低いことが明らかになった。

 主要な死因(がん、心血管疾患、呼吸器系疾患、神経変性疾患)ごとに検討しても同様の結果であった。さらに、PHDIが最も高い群では、最も低い群に比べて温室効果ガスの排出量が29%、肥料の必要量が21%、農地の使用量が51%少なかった。このことは、PHDの遵守が環境にも好影響を与えることを示している。

食糧生産に使用する土地を
減らすことが重要

 研究グループは、「気候変動に拍車をかける温室効果ガスを削減する上で鍵となるのは森林の再生であり、そのためには、食糧生産に使用する土地を減らすことが重要だ」と話す。

 また、Willett氏はハーバード大学のニュースリリースの中で、「この研究結果は、人間と地球の健康が密接に関連していることを示すものだ。健康的な食生活は環境の持続可能性を高め、環境の持続可能性は地球上の全ての人の健康と幸福に不可欠なものなのだ」と述べている。(HealthDay News 2024年6月10日)

https://www.healthday.com/health-news/nutrition/what-is-the-planetary-health-diet-and-can-it-extend-your-life

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