コロナで廃止→まさかの復活!
「ベルマークを集め続ける」PTAの内情

 ベルマーク、バザー、資源回収がなくなってきた大きなきっかけは、やはり新型コロナウイルス禍です。緊急事態宣言が出されてPTA活動ができなくなり、これらの活動も否応なく停止。でも別にそれで学校が困ることもなかったので、感染拡大が落ち着いた後も「じゃ、このままやめようか」ということになったのでしょう。

 学校側も、以前なら「いや、困るので続けてください」と言った可能性が高いと思うのですが(本来そんなことを言える立場ではないのですが)、昨今は学校の働き方改革の流れもあり、保護者の負担軽減に対しても、協力的になってくれたのかもしれません。

 ただ他方では、去年辺りから「コロナ前の活動が復活した」という話もそれなりに聞こえてきます。ベルマーク運動もそのひとつ。「ポイント制」(※)があるなど、活動を義務化しているPTAでは、ベルマークは「相対的にラクな活動」として人気を集める傾向があり、それで復活したケースは多そうです。

※ポイント制:PTAの「お仕事」の負荷に応じて「3点」「5点」など獲得できる点数が決められており、「各保護者は卒業までに、必ず何点分をゲットしなければならない」などのノルマを課す仕組みのこと。全国あちこちのPTAで採用されています。

 ちょっと変わった取り組みとしては、ベルマーク活動をノルマからはずし、本当にやりたい人だけでやるサークル活動のようなものにしたPTAも増えている印象です。繰り返しになりますが、昔も今も「こういう作業が好き」という人は意外といるもので、そんな愛好家たちの活動場として残った形です。こういった形なら何も問題はないのですが。

 さらに、「活動廃止」と「サークル」の中間のようなケースも見かけます。ベルマーク係はなくしたものの、「代わりに我々が」と、PTAの本部役員(※)さんが引き継いだケースです。一見強制はなくなったのですが、結局は本部役員さんのノルマになってしまい、声が小さめの役員さんが困っていることもあります。

※本部役員:会長・副会長・会計・書記などPTAのとりまとめ役。