バザーや資源回収も、コロナを機にやめたPTAは多かったのですが、ベルマークと比べると、復活した率がもうちょっと高い印象です。バザーはおそらく、楽しみにしている人や、やりたい保護者もそれなりにいたからでしょうか(そうではない保護者も活動を強いられることが問題なのですが)。

 資源回収が復活している理由については、はっきりわかりませんが、屋外作業なのでコロナの影響をあまり受けなかったことや、他の活動に比べると父親が稼働していることなどが関係するかもしれません。あるいは、資源ごみの管理や運搬にあまり手がかからず、もともとそれほど負担になっていなかった可能性もあるでしょうか。「うちのPTAはこうだったよ」という情報があれば、よろしければ筆者にお知らせください。

冷静に考えれば
単におカネを集めて寄付すれば済む!?

 さて、そもそもの話。PTAが学校への寄付を募る際、わざわざ「一手間挟む」のはなぜでしょうか。よくよく考えれば、ベルマークを集めて換金したり、不用品をバザーで売ったりするよりも、シンプルにおカネを集めて寄付する方が効率的です。

 にもかかわらず、保護者(主に母親)の労働力を換金するような形での寄付が求められてきたのは、一見すると謎です。

 その理由はいろいろ考えられます。昔は専業主婦など時間に余裕のある母親が多かったので、母親同士の交流がてら、こういった活動にもそれなりにニーズがあったせいかもしれません。保護者たちの「いい(母)親であらねば」という義務感に訴えたほうが、強制力が働いて都合がいいと考えられたからかもしれません。

 筆者の考えとしては、理由はともあれ、そろそろ保護者の労働力を換金する寄付はやめてもいいんじゃないかと思うのです。

 保護者の交流の場は、それはそれで別に用意したらよいのでは。大体、ベルマークやバザーとは別に、定期的に徴収している会費からも寄付を行っているPTAだって多いのです(このやり方はさらに問題が多いのですが、今回はおいておきます)。(参考記事

 ボランティアやクラウドファンディングもすっかり社会に定着した今、強制力がなくても、多少の寄付は集まるでしょう。本連載で以前紹介したように、運動会の日に「募金箱」で10万円の寄付を集めたPTAもありますが、キャッシュレスで集金することも今はそれほど難しくありません。(参考記事