ハーバードの学生が
日本で夢中になったこと

 研修旅行に参加する前、一番楽しみにしていたのが、駅や観光地でのスタンプ集めです。インスタグラムなどで日本の主要な駅や観光地には独自のスタンプが置いてあると知り、「日本に行ったら必ず集めよう」と思っていました。

 そこで日本に来て私が真っ先に向かったのは「無印良品 銀座」。スタンプを集めるためには日本のノートが欠かせないと思ったからです。私はIT企業の出身ですが、もともと絵を描くのが大好き。日本の紙のノートやアナログなスタンプは、私にとってはたまらなく魅力的なものでした。

 ちなみに、なぜ「無印良品 銀座」に行ったのかといえば、“本家本元”の日本の店舗で買い物をしてみたかったからです。ボストンをはじめ、アメリカ国内にも無印良品の店はたくさんありますが、日本の店舗がどんな感じなのか興味津々でした。実際に銀座の旗艦店を訪れてみると、ボストンの店舗よりもずっと大きくて品揃えも豊富。とても素敵なショッピング体験ができました。

 旅行中は常にスタンプ帳を持ち歩き、新しい駅や観光地に行くたびにスタンプの場所を探しました。アメリカには「スカベンジャーハント」というゲームがあるのですが、スタンプ集めをしていると、まさに同じような感覚と達成感が味わえました。
※主催者から指定されたものをお金をかけずにできる限り多く集めて、時間や得点を競い合うゲーム。

 夢中で集めた結果、帰国する時にはスタンプでノートがいっぱいになりました。全部で30個ぐらいは集まったと思います。特にお気に入りは、奈良市内で見つけた鹿のスタンプと京都の稲荷駅のスタンプ。特に奈良のスタンプは、通常の駅のスタンプとは違っていて、キュートな鹿が描かれているところが気に入っています。

ハーバードの知性奈良県観光インフォメーションセンターで見つけた鹿のスタンプ(左ページ下)。スタンプ帳には日本語や絵も書き添えた 写真提供:スワプニル・ラッド

 日本人のクリエイティビティーはアニメを通じて知っていましたが、このスタンプ集めのアイデアは本当にすばらしいと思いました。次に日本に来るときはまた新しいノートを買って、スタンプ集めをしたいと思います。