ランドローバー史上最強のディフェンダー
「Defender OCTA」登場
ランドローバー史上、「最もタフで走破性が高い」とされるディフェンダーが発表された。その名は、「Defender OCTA」(ディフェンダー・オクタ)。
![ジャガー・ランドローバーから7月3日に発表された「Defender OCTA」。ディフェンダーのラインナップの中でもフラッグシップモデル。日本市場への割当台数は1300台、価格は2037万円](https://dol.ismcdn.jp/mwimgs/d/5/650/img_d530fcb85f26721052e5a4a6edac9cff742623.jpg)
635馬力の怪力を絞り出すエンジンはV型8気筒4.4リッターツインターボを搭載し、車重2510kgと重量級でありながら、0-100km/h加速は4.0秒。最高速度は250km/hと、スポーツカー並みの俊足を誇る。
速いだけではもちろんない。車高はノーマルのディフェンダー110 V8から28mmもリフトアップされ、アプローチアングル(障害物や立ちはだかる地形を乗り越える際に重要な対地障害角)は37.5度から40度へ、デパーチャーアングル(アプローチアングルの逆。障害物から抜け出る際の角度)は40度から42度へ拡大されている。最低地上高はまさかの319mm。本格オフローダーである、トヨタ ランドクルーザー70の最低地上高が200mmと聞けば、その高さがお分かりいただけよう。
この特別なクルマの日本市場お披露目会に際して、JLR(ジャガーランドローバー・オートモーティブ PLC)で、ディフェンダーとディスカバリーを担当するマネージングディレクターであるマーク・キャメロン氏が来日。貴重な単独インタビューの機会をいただいた。またとない好機。“ディフェンダーとランドローバーのこれから”について、詳しくお話を伺おう。
フェルディナント・ヤマグチ(以下、F):お忙しい中お時間を頂きありがとうございます。日本へはよくお越しになるのですか?
ジャガー・ランドローバー マネージング・ディレクター マーク・キャメロンさん(以下、M):日本へ来るのはこれが6回目です。大好きな国の一つです。今朝ロンドンから到着したのですが、2泊だけして土曜日には帰国しなければいけません。本当はもっとゆっくりと日本の滞在を楽しみたいところなのですが、次の仕事が待っているのでそうもいきません(苦笑)。
F:新型のディフェンダーが発売されて4年。大変な勢いで売れています。これは日本市場だけの特殊事情ですか?それとも世界的なトレンドですか?
M:世界的なトレンドです。2020年にフルモデルチェンジしたディフェンダーは、発売以来世界の市場で順調に売れ続けています。明確化したハウス・オブ・ブランド・ストラテジーが、我々を成功へと導いているのです。
F:ハウス・オブ・ブランド・ストラテジー、ですか? それはどういう……?
M:それぞれ独立した複数のブランドを、企業ブランドの下で展開していく戦略です。企業のブランドより、個別の製品ブランドを重視しようとするものです。分かりやすい例を挙げましょう。