ディフェンダーのコンセプトは
「タフなラグジュアリー」

M:そうです。それぞれのブランドを際立たせるために、レンジローバーに関しては、もっとラグジュアリーを前面に打ち出して売っていきたい。ディフェンダーももちろんラグジュアリーではあるのですが、レンジローバーとはまた大きく違う、ラグジュアリーとアドベンチャーの共存です。我々はそれを「タフなラグジュアリー」と呼んでいます。ディフェンダーは、フルモデルチェンジした2020年に、それまで1年間かけて売っていた台数を、わずか1カ月で販売することに成功しています。極めて商業的な成功度の高いプロダクトです。

F:ディフェンダーは、なぜそこまで成功したのでしょう。

M:本当に キャラクターが見えやすい、性格が見えやすいクルマだからです。外から見ても、また実際に車両に乗り込んで運転してみても、タフであること、自由であること、そして不可能を可能にすることがイメージできるクルマだからです。

F:自由である、不可能を可能にするクルマ、とはどういう意味ですか?

M:どんな場所でも自由に走り回れる高い走破性、そして他のクルマでは実現できない体験を得ることができる、不可能を可能にするとはそういう意味です。キャンピングカーやボートを牽引する。ヤマグチさんはバイクが好きだと言っていましたね。もちろん複数のバイクをトレーラーに載せて牽引することも可能です。天気が悪い時でも、どんなに複雑な地形であろうとも、自由自在に走行することができる。その感覚が好評をいただいています。ディフェンダーは北極圏に近いエリアや、またドバイの砂漠など、非常に広い範囲でテストドライブを重ね、鍛え上げられたクルマです。ぜひそのように使っていただきたい。ハンドルを握り、実際に行ってほしいです。山も川も砂丘も。そして氷河も湖も。全部経験してほしいです。見せかけではない。本当に走ることができる。それがディフェンダーです。