北極や砂漠を走るディフェンダーを
EV化して大丈夫?

F:ここで気になることがあります。ディフェンダーのようなタフなクルマ、どこにでも走っていけるようなクルマは、果たしてEVに向いているのでしょうか? 北極にも行くし砂漠にも行く。振動も大きい。水に浸かる可能性もある。そのような状況に、EVは耐えられるのですか?

ディフェンダー・オクタディフェンダー・オクタ(広報写真)

M:もちろん耐えられます。ここはしっかりと認識しておいてほしい。EVはオフローダーにピッタリの仕組みです。クラッチがない。モーターの持つ強大なパワーとトルクが、インスタントに瞬時にタイヤに伝えることができる。オフロード走行をするとなると、エンジンのクルマよりもテクノロジー的には数段上を行けるほどなのです。

F:そういえば、日産 GT-Rのエンジニアも、マツダ ロードスターのエンジニアも、「EVはスポーツカーにとって非常に有利な仕組み」と話していました。

M:同じ理屈です。スポーツカーもそうですよね。タイヤを自由自在に、しかもダイレクトに、判断と同時に動かすことができるのですから、非常に有利になる。ヤマグチさんは恐らくバッテリーの耐水性を心配しているのでしょう。でも大丈夫。水の中でも問題なく走行できます。何も問題はありません。

 EVで課題となるのは、やはり山で走行するときの充電です。そう、充電ステーションの問題です。そこは政府や地上自治体と一緒になり、チャージングスポットが確保できるようにしていかなければなりません。