エンジンに未練はありませんか?次世代は電気に決定ですか?

F:キャメロンさんは残念に思いませんか? ガソリンエンジンに未練はない?

M:答えは2つあります。

 私はこの業界で30年やってきた。エンジンで育ってきたのです。V8が大好きです。もちろん揺さぶられる感情があります。思い入れがありますよ。

 一方で、この惑星のことを、子供たちの未来のことを考えなければいけません。責任を持ってビジネスをするためには、もちろん法規を守らなければいけません。ゼロエミッションに少しでも近づかなければいけません。将来は水素の技術が出てくるかもしれない。もしかしたらそちらの方が合理的かもしれません。でもどうでしょう。あと10年?20年?30年かかるかもしれない。大変な時間です。それまでどうすれば良いのか。業界としては、もう「電気でいこう」と決めているのです。もう電気に決定しているのです。

F:そうなんですか? 次世代はもう電気に決定ですか?

M:決まっていると言えるでしょう。もうそのようなネットワークが構築されている。水素ステーションがガソリンスタンドに取って代わる、なんて将来は、そんなすぐにはやってこないので。

F:キャメロンさんは30年間エンジンに囲まれて育ってきた。V8エンジンが大好きとおっしゃった。その素晴らしいエンジンを造っているエンジニアはどうなるのですか? EVに転換していったら、彼らのモチベーションが下がることはありませんか?