「話が長い」と指摘されたことはないだろうか。あるいは、自分で感じたことはないだろうか。どうすれば端的に分かりやすく話せるのか、悩む人は多い。これには有効な解決策が一つある。言いたいことを「長い文章で書き切る」ことだ。一見、真逆の行動が、なぜ話を短くすることに役立つのだろうか。(ギックス取締役 田中耕比古)
話が長い人こそ
「長い文章を書き切る」ことが重要!?
「話が長い」
「シンプルに言うとなんなの?」
「もっと端的に表現しなさい」
そういう指摘を受けたことがある人も多いことでしょう。
また、部下や後輩に対して、そういう指導をしたこともあるかもしれません。
しかし、多くの場合、このアドバイスは役に立ちません。こういった指摘を受けても、話は短くならないのです。
問題は、話の長さではなく、言いたいことが不明瞭なことにあるからです。
何を伝えたいのか。それを伝えた結果、相手にどのように感じてもらい、どのような行動を取ってもらいたいのか。そうしたことが考えられていないから、話がだらだらと長引いてしまいます。
つまり、「話が長い人」に対して行うべきアドバイスは、「何を言いたいのかクリアにしよう」なのです。
そして、この自分の言いたいことをクリアにする上で最も重要なのは、「長い文章で書き切る」ことです。一見、正反対にも見えるこの行為が、なぜ結果的に話を短くすることにつながるのでしょうか。