大口投資家の動向をチェックするためには、「投資主体別売買動向」という指標が参考になる。投資家を個人、海外投資家、金融機関、事業法人などのカテゴリーに分類したうえで、各カテゴリー別の投資家が1週間のうちにいくら買い越し、売り越したのか集計している。

 これによると7月12日までの3週間、海外投資家は買い越していたのが、19日以降は大きく売り越していることがわかった。一方の個人投資家は、海外投資家の動きとは相反して19日以降も買い越しが多く、そのまま令和のブラックマンデーを迎えた。

暴落翌日の急反発で買いは
「高値づかみ」では?

 株価が下がったところで株を買えば、上昇相場に転じるとまた含み益を得ることになる。ところが上岡さんは、5日は傍観したそうだ。

「私は8月5日、日経平均株価が暴落したからといってすぐに買いませんでした。また値下がりするかもしれないので1日だけ傍観して、翌日から15銘柄ぐらい買いを入れました。『翌日には日経平均が3200円ぐらい戻ってきているので高値づかみになりませんか?』という質問がありました。相場の高いところで株を買ってしまい、その後値下がりする状態を高値づかみといいますが、日経平均株価が上がってもまだ株価があがっていない“お宝銘柄”がたくさんあります」

 そもそも日経平均株価は東京証券取引所のプライム市場に上場する約2000銘柄の株式のうち、取引が活発で流動性の高い225銘柄で構成されている。株式市場に上場している銘柄の中で、まだ株価が低迷している銘柄がたくさんあるという。