ミスは2種類に大別される

まず、ミスには2種類あります。それは、「自分起点のミス」と「他者起点のミス」です。

まずは今回の自分のミスがこのどちらに当たるのかを考えてみましょう。自分のタスクを忘れてしまっていたり、事務作業を間違えてしまったのであればそれは自分のミスです。逆に、「お客さんの急な事情の変更」などは他者起点のミスにあたります。

まずは他者起点のミスを防ぐよりも、自分起点のミスを減らすことを心がけましょう。

「他人でも同じミスをするのか?」を起点に分析をしよう

ではここで「どうやって自分の起点のミスを減らすのか?」を考えてみましょう。ケアレスミスがなぜ起きたのかを深掘りするときにはコツがあります。

それは、「そのミスは他人でも起こり得るのか?」を確認することです。たとえば周りの同僚が同じようなミスをしたり、ミスしかけたことがないかを確認し、全体感を把握します。他の同僚がしていない場合は、その同僚と自分の行動に何か違いがあるはずです。

その違いがミスの本当の要因であり、上司に説明する内容にもなります。つまり「自分と同僚のこのような違いが今回のケアレスミスの原因です」といった内容です。これは単に「次回から気をつけよう!」と考えるよりも再現性があります。上司も安心しやすくなりますし、何より自分が納得感を持って取り組めるため、失敗の確率も下がります。

このように、実は本来は評価が下がってしまう「ミス」のときでさえ、自分の将来の評価を上げるための材料にできるのです。失敗すら評価されるチャンスに変えられれば、出世の確率も上がることでしょう。

職場で出世する人は、自分がミスした時でさえ自分のチャンスに変えるマインドを持っています。ぜひ、こういったマインドを持つように心がけてみてください。

(本記事は『雑用は上司の隣でやりなさい』の一部を抜粋・編集・加筆した記事です)

著者:最短出世中・現役エリートメガバンクブロガー たこす
本部公認で副業としてブログを運営する、年収1400万円の現役メガバンク行員。10年以上メガバンクという極限の環境で生き残り、最短で出世街道を歩んでいる。新卒で配属された支店で猛烈なパワハラ上司に理不尽に詰められ続ける過酷な労働環境の中、理系的な分析手法によって独自の「高コスパな仕事術」を編み出す。証券会社に出向して花形の投資銀行業務に携わった後、銀行に戻って上場企業を中心とした大企業営業を経験。現在も本部勤務を続けている。