半導体関連の中国向け輸出が急増

 輸出増加の理由として、自動車関連の需要回復に加え、アジア向け、とくに中国向けの半導体関連の輸出が好調であることが大きい。米国の中国に対する半導体の輸出規制に伴い、中国では半導体を自国で生産する必要が生じたことから、日本発の製造装置に大きな需要が発生。また、世界的な生成AIブームを受けてデータセンター向け半導体の需要が高まっていることも製造装置の輸出増を後押ししている。

 財務省が発表した24年上半期の貿易統計では、輸出総額が前年比8.8%増の51兆5169億円で歴代3位の水準となった。増加品目をみると、自動車が前年比13.9%増加していることに加え、半導体等製造装置は24.2%増、半導体等電子部品は12.6%増と好調。輸出先別では、中国向けは輸出総額が9兆1413億円で12.3%増。同国向けの品目別では半導体製造装置の伸び率が最も大きく、83.5%の大幅増だった。半導体関連に関しては、アジア向け全体で見ても半導体製造装置が36.2%、半導体電子部品が13.5%の高い伸び率を示している。