「例えば、三菱商事(8058)のチャートを見ますと、現在(8月13日時点)の株価は200日移動平均線を超えていません。平均利回りは3.49%(配当予想100円、株価2863円)、信用倍率は14.89倍(8月16日時点)で許容範囲だと思います。このようにチャートを見て、割安だとわかったら、決算短信など業績を読んで、エントリー(こうなったら買うという条件)するか判断します」  

 200日移動平均線とは、市場参加者が買った株価の平均値を表していて、200日移動平均線よりも上でトレードされている場合、相場は上向き、平均線より下でトレードされている相場は下降トレンドにあるとみなされる。長期的なトレンドを分析するために、機関投資家などのプロが活用している指標のひとつだ。

 そして、商社系の銘柄に関しては今後、「何に投資をして収益をあげるのか」といった、先行投資の内容の見極めも必要になってくる。

「伊藤忠は脱炭素化でアメリカの太陽光発電に投資しているので近い将来大きな収益をあげることも予想されますので、売り上げが伸びてくる可能性もある。丸紅はフィリピンでモバイルレンディング事業(モバイルアプリを活用した金融サービス)に出資をすることを発表しています」

「住友商事は日揮と風力発電事業に参入するというニュースが出ていました。業績はよくても為替の影響や、中東の戦争でオイルショックみたいなことが起こるリスクがありますので、これらのリスクを予測するためにも、世界の動きを注視する必要があります」