負けない人の「配当株」
“銘柄選び”3つのルール

 今後は日銀の追加利上げや米国の景気をチェックしながらエントリーのタイミングを見ていくことになるという。

 そこで、ポイントとなってくるのは、暴落の度に右往左往しないことだ。個人投資家はどのような投資を心がけたらよいのだろうか。

「ファンドや大口の機関投資家は、資金を預かって運用している以上、短期利益を追求する傾向が強いので、今回のような暴落は何度か繰り返すことが考えられます」

「注意したいのは、信用取引です。今回の暴落で明らかになったのは個人投資家の信用取引の買い残高が高い水準にあったことです。信用取引は一定の保証金や保有する投資信託などの資産を担保とすることで、保証金額の3倍強の取引ができる方法です。大暴落で含み損が拡大して、追加担保の差し入れ義務(追証)が発生していたそうです」

「追証」が支払えないと給料などを差し押さえられたり、自己破産として債務整理を申請することになったり、悲惨な末路をたどることになったりするので、個人投資家は現金での投資が基本だという。上岡さんは信用取引ができない新NISAの成長投資枠を使った長期投資を勧めている。

「新NISAの大きな魅力は、生涯にわたって配当金や売却益に税金がかからない点です。このメリットを生かすためには、配当がたくさんもらえる銘柄を選んだほうがいいでしょう。その銘柄が高配当かどうかは、配当利回りという指標で判断します」