働きながら勉強量を確保するには?
GWと夏休みの集中期間が肝心!

 司法試験や税理士試験よりはやさしいとはいえ、社労士試験の合格率は5~10%前後。合格率が10%を切るような難関資格試験に合格するためには、一定の学習時間が必要です。

 社労士試験では、年齢による失業手当が支給される日数などの細かな暗記や、紛らわしい語句があるひっかけ問題に惑わされないための演習が必要です。5つの文章から正しい文を1つだけ選ぶような問題では、記憶と理解があやふやだと、どれも正解に思えてきます。

 その半面、試験科目である年金や労働法については、学習したことがない人が大半でしょう。高校や大学の受験結果が思わしくなかった人も、学習時間され確保できれば、十分に合格できる可能性があると思います。

 社労士試験に合格するために必要な学習時間は、年間で800~1000時間といわれています。仕事も続けている中で、どのようにその時間を確保するのか。私が工夫したのは、次の3点です。

(1)毎日の学習時間をエクセルで記録
(2)通勤時間や昼休みなどのすき間時間を利用
(3)ゴールディンウィークやお盆休みに有給をプラスして9連休の長期休暇を取得

 これで1年間のトータル学習時間は、最大で750時間ぐらいになりました。特に効果的だったのは、(3)でした。8月下旬に行われる試験に向けて、その1週間前に総まとめをすることができたからです。

 また、5月の連休では苦手科目の底上げをしたことで、合格点数を取れる目安がつきました。苦手科目や苦手分野を克服するためには、まとまった時間が必要です。働き方改革以降、有給休暇は取得しやすい雰囲気になり、むしろ積極的に取得を奨励している企業もあるでしょう。

 とはいえ、管理職に就いているなど、仕事上の責任からなかなか取得しづらい人もいると思われます。仕事を前倒しで進める、前もって宣言しておくなどの下準備も必要です。