反省で「強み」を犠牲にしてはいけない

 対して、頭の回転の速い人は、「反省」をしすぎることはありません。「まぁ次はこうしてみるか」と、あえて「浅い反省」で止めるのです。

 もちろん、たくさん反省をして次に備えたい気持ちもあるでしょう。ですが、その気持ちをグッと堪えて、思い切りのよさが犠牲になりすぎない範囲に留めるのです。

 これは、ナインティナインの岡村くんから聞いた話ですが、かの有名な司会者、タモリさんはあえて反省をあまりしないそうです。

 その理由は、同じシチュエーションは二度と来ないのだから、反省することの意味があまりない。仮にもし同じ場面が来たとしても時代が違えば答えも違うのだから反省で得られるものが少ないということだそうです。

 長年、同じ番組を休まず続けていた人が言うのですから説得力がありますよね。

 これはどんな仕事も同じように思います。芸人が反省をしすぎて、反応が遅れてしまっては意味がないですし、ビジネスパーソンも反省のしすぎで、自分の良さを見失ってしまっては意味がありません。

 日本では「反省をして次に活かす」ことが美学とされていますが、それで失っているものはないでしょうか。

 反省をすること事態を否定するつもりはないですが、それは皆さんのよさが消されない範囲に留めてはじめて成立するものです。ぜひ、頭の片隅に入れておいていただけますと幸いです。