大学格差#7Photo:PIXTA

最難関私立大学群「早慶上理」の中から二つの大学に合格したダブル(W)合格者はどちらに進学するか。進学先を4大学で比較すると、慶應義塾大学は他の3大学に全勝している。しかし2025年度入試は、慶應義塾大の常勝を早稲田大学がひっくり返す可能性が高い。特集『大学格差』(全20回)の#7では、早稲田全勝を予感させる根拠をW合格データ分析とともに明らかにする。(ダイヤモンド編集部副編集長 臼井真粧美、ルートマップマガジン社取締役・編集長 西田浩史)

東進「早慶上理W合格」慶應全勝から
早稲田全勝にひっくり返る“予感”

 2024年度入試において、最難関私立大学群「早慶上理」(早稲田大学、慶應義塾大学、上智大学、東京理科大学)の中から二つの大学に合格した場合にどちらに進学するか。いわゆるダブル(W)合格者の進学率で慶應大は他の3大学に全勝した。早慶共に、上智大、東京理科大のどちらかとW合格した場合は、ほぼ100%近く進学先に選ばれている。そして早慶にW合格した場合は僅差ながら、慶應大の方が選ばれているのだ(下表参照)。

 W合格者の進学率データは、大手予備校である東進ハイスクールが分析しているもので、早慶上理では慶應が常勝している。ただ、このデータについて過去7年間の推移や学部単位までを追うと、上記の勝敗表とはまた違った景色が見えてくる。そして25年度入試では早稲田全勝にひっくり返ることを予感させる。

 次ページでは、その根拠をW合格データ分析とともに明らかにする。