青山学院大学は「キリスト教系でおしゃれ」という“キャラかぶり”の立教大学よりも受験生に進学先として選ばれている。両大学に合格したダブル(W)合格者の進学率で2021年度に立教大に勝って以降、首都圏の難関私立大学群「MARCH」(明治大学、青山学院大、立教大、中央大学、法政大学)で明治大に次ぐ2番手となった。しかし、このポジションに黄信号がともっている。特集『大学格差』(全20回予定)の#11では、MARCHにおけるW合格者の進学率を分析するとともに、青山学院大の入試の異変に迫る。(ダイヤモンド編集部副編集長 臼井真粧美、ルートマップマガジン社取締役・編集長 西田浩史)
MARCH「W合格」勝負で
青学が立教に逆転を許す?
首都圏の難関私立大学群「MARCH」(明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学)の中から二つの大学に合格したダブル(W)合格者はどちらに進学するのか。下表は、大手予備校である東進ハイスクールがそのW合格者の進学率を分析したものだ。常勝の明治大は、2024年4月入学者を選抜する24年度入試でも他の4大学に全勝した。
圧倒的な強さを誇る明治大に次ぐ2番手は青山学院大だ。21年度に立教大を逆転して獲得したポジションを24年度も守った。ただし、青山学院大を選んだW合格者が50.5%、立教大を選んだW合格者が49.5%で僅差の勝利である。
25年度入試では立教大に逆転を許しかねない。黄信号がともる背景にあるのは、青山学院大が進める入試改革の異変だ。
次ページでは、青山学院大と立教大におけるW合格者の進学率のデータを分析するとともに、青山学院大の25年度入試に表れる入試改革の異変に迫る。