大学格差#18Photo:PIXTA

「早慶」「MARCH」「関関同立」でくくられる難関大学は、共通して「三つの優位性」を備えている。「日東駒専」の筆頭格である東洋大学、「産近甲龍」の筆頭格である近畿大学もまた、この優位性を持つ。勝ち組の王道を歩む大学にある三つの優位性とは何か。特集『大学格差』(全20回予定)の#18では、全国私立78大学を三つの優位性で比較した。併せて、関西私立25大学について、43年間の偏差値の推移早見表を掲載する。(ダイヤモンド編集部副編集長 臼井真粧美、ルートマップマガジン社取締役・編集長 西田浩史)

難関大に共通する「三つの優位性」
東洋大と近畿大、龍谷大も

 少子化で大学の淘汰が進むと、生き残る「勝ち組」、消滅する「負け組」に分かれる。各大学が勝ち組ルート、負け組ルートのどちらに乗っているのか。それは現段階でおおよその判別がつく。

 勝ち組の王道を歩む大学は「三つの優位性」を持っている。私立大学の最高峰である「早慶」(早稲田大学、慶應義塾大学)、首都圏の難関私立大学群「MARCH」(明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学)、関西の難関私立大学群「関関同立」(関西大学、関西学院大学、同志社大学、立命館大学)の各大学には、共通してこの三つの優位性が備わっている。

 そして首都圏の中堅私立大学群「日東駒専」(日本大学、東洋大学、駒澤大学、専修大学)のうち東洋大、関西の中堅私立大学群「産近甲龍」(京都産業大学、近畿大学、甲南大学、龍谷大学)のうち近畿大と龍谷大もまた、三つの優位性を持っている。

 言い換えれば、それ以外の中堅・下位大学は、何も手を打たなければ、淘汰へと続くベルトコンベヤーに乗り続けることになる。

 では、三つの優位性とは何なのか。

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