深夜割引、休日割引、マイレージサービスも利用できる

 ETCパーソナルカードはこのようにETCカードとは異なる与信の仕組みを持っていますが、高速道路の通行においてはETCカードと同様で、料金所でのノンストップ走行だけでなく、ETC深夜割引、ETC休日割引、ETCマイレージサービスなどの割引制度が適用されます。そのため、クレジットカードを作れない人でも、高速道路の利用にあたって、通行料金上の不利はなくなるのです。

 このETCパーソナルカードの申し込みには、「ETCパーソナルカードWebサービス」からダウンロードするか、高速道路のSAなどのインフォメーションで入手する「利用申込書」が必要です。この申込書に住所、氏名、デポジット額(有料道路の月平均利用額の4倍)、金融機関の口座情報などの必要事項を記入し、本人確認書類(原則として運転免許証、法人による申し込みの場合は発行日から6カ月以内の法人登記簿謄本または抄本)を同封して事務局あてに郵送します。

 そして折り返し送られてくる振込用紙を使ったデポジットの払い込みが確認されたのちにETCパーソナルカードが発行されます。送られてきたETCパーソナルカードをセットアップ済みのETC車載器に挿入すれば、そのまま利用可能です。発行にかかる日数は、デポジットの払い込みから2週間程度となっています。

通常のETCカードと違い、年会費は1257円

 ただし、ETCパーソナルカードの利用においては、クレジットカードとひも付いたETCカードとは異なる注意点があります。

 まず多くの場合、ETCカードに個別の年会費は無料ですが(クレジットカード会社によって異なるが、有料な場合でも「年1回利用があればOK」など実質無料のところが多い)、ETCパーソナルカードの利用には年会費がかかり、年に1回、1257円が通行料金と同様に金融機関口座から引き落としとなります。

 またETCパーソナルカードでは、通行料金の支払いの担保を預託したデポジット額としている関係上、未決済残高(利用額の累計のうち、支払いの済んでいない額)がデポジット額を超えると利用停止となり、ETCゲートのバーが開かなくなります。