皇室を支えるシステムとして
考案された華族制度
愛子さま・佳子さまのお相手候補として、旧華族が脚光を浴びている。
華族というのは、戦前の日本にあった制度である。明治維新の後、伝統的な公家だけでなく、旧大名家や維新の功臣の子孫に藩屏として皇室を支えさせるシステムとして考案されたものだ。
制度づくりにあっては、西洋の貴族制度も参考にされたが、たとえば、フランスでは人口の1%くらいが貴族だから、日本でいえば、100石くらいの武士と同じくらいであり、日本の華族ほどの希少価値はない。
むしろ、豊臣秀吉の時代に武士に次々と官位を与えて、公家と武家とを並列で序列化したときの構想を復活させたといってもよいだろう。あるいは、ナポレオンが皇帝の時に、部下たちに公爵や伯爵の爵位を与えて、伝統貴族と同格にしたのに倣ったともいえる。