天皇、皇后両陛下の長女、敬宮愛子さま天皇、皇后両陛下の長女、敬宮愛子さま Photo:SANKEI

政界における名家
福田家と麻生家

『「実現すればパーフェクト婚以上」佳子さまのお相手候補、島津一門のスゴすぎる系譜…たった1つの「懸念材料」とは?』という記事は反響が大きかった。日本人は、家柄の釣り合った結婚が好きらしい。

 私は皇室評論家ということにもなっているし、『家系図でわかる 日本の上流階級 この国を動かす「名家」「名門」のすべて』(清談社Publico)や『日本の政治「解体新書」 世襲・反日・宗教・利権、与野党のアキレス腱』(小学館新書)の著書もあるので、メディアの名門特集などで取材を受けることも多い。

 先日も某メディアから「現代日本の10名家はどこか?」と聞かれていろいろ考える機会があったので少し深掘りして紹介してみようと思う。

「現代の名門の条件」は、これから先も続きそうなことであると、私は思う。少子化のため、名門でも跡継ぎが確保できなくなっている。先日も、徳川慶喜家が絶家になると報じられていたが、旧華族でもこういう状態だ。政界でも安倍家は、後継者を出せなかった。

 福田家は赳夫・康夫と唯一、父子で首相を務めた。そして、3代目の達夫は、三菱商事、父親の議員秘書と首相秘書官を経て、45歳で代議士に。さらに、岸田首相に抜てきされて総務会長と順調に昇進した。安倍元首相暗殺後の混乱は、清和会の次のリーダーとなるチャンスだったが、存在感を示せなかった。しかし、清和会の五人組が落後した以上、旧派閥内で有利な立場にいる。

 麻生太郎は、吉田茂の孫であり、大久保利通、三島通庸、それに立花(三池藩)、加納(安房一宮藩)など、大名家の血も引いている。夫人は鈴木善幸元首相の娘で、鈴木俊一財務相の姉である。

 長男の将豊は慶應大学出身で、「ニコニコ動画」の立ち上げに参加し、父親も務めた日本青年会議所の会頭を務めた。長女の彩子は、東京大学文学部で美術史を学び、英国留学の後、美術商「クリスティーズ」で働いた。ロスチャイルド家とも関係があるといわれるフランス人と結婚している。