本人たちもホームページやさまざまな場面で反論して、根拠のない話だと判断されたのでマスコミも扱わなくなっただけだ。しかし、モヤっとしたまま騒動が終わったため、「巨大な力にもみ消された」という陰謀論好きな人々の溜飲を下げる、刺激的なストーリーにマイナーチェンジして語り継がれてしまったのだ。

 こういうネットやSNSの「語り部」たちからすれば、石破氏は格好の「材料」であることは言うまでもない。例えば、石破氏は幹事長時代の12年、自身が代表を務める「自由民主党鳥取県第一選挙区支部」が2006~11年に、在日韓国人が経営するパチンコ店などからも献金を受けていたことが報道されている。

 さすがにもう外国人献金は厳しくチェックをしているだろうが、文春が報じた平デジタル相のケースのように、献金した企業や支援者を洗っていけば今の時代、どこかで中国や韓国と接点が生じる可能性が高い。もし仮に、中国や韓国の事業に力を入れているような企業が石破氏に多額の献金をしていた場合など、保守派の皆さんはこれを大きな「疑惑」として盛り上げていくだろう。

 もちろん、石破氏への攻撃材料はそれだけではない。今、掲げている政策だけでも実はその世界の人々からすれば、かなりハレーションを生むものが多いからだ。