ただ、結論から申し上げると、どちらも憶測の域を出ないビミョーな疑惑だ。その理由は「橋下徹氏「上海電力疑惑」にモヤモヤ、河野太郎氏の親中疑惑騒動と瓜二つ」(22年5月19日)の中で詳しく解説をしているので興味のある方はお読みいただきたいが、ここでは「結論」だけを引用する。

《どちらも「中国」と「太陽光パネル」という、人々のイマジネーションを刺激して巨大な陰謀を想起させるようなキーワードによって、やや話が一人歩きしているきらいがある》

 これと同じことが石破氏でも繰り返されるのではないかと思っている。つまり、石破氏の過去の政治活動や関係者と、中国・韓国との接点を探してきて、それを強引に「疑惑」に結びつける。そして、「中国共産党の操り人形だ」「韓国と手を組んで日本を貶めている」などのネガティブキャンペーンが仕掛けられていくのだ。

 この手の対策は「初動」が大事で、SNSやネットで拡散され始めた段階で、公の形でしっかりとした反論や説明をして火消しをしないとどんどん広まって、さらにおもしろおかしいストーリーへと「進化」してしまう。

 例えば、先ほどの2つの「親中疑惑」もいまだにSNSなどで「なぜマスコミは報じない!中国支配がここまで進んでいるとは闇が深すぎる」とか怒っている人がいる。