老若男女に「ちょうどいい」メニューとは?
「Menu Choice: Satisfaction or Overload?」(2013年)は、レストランのメニューにおいて、どのくらいの数の選択肢が顧客にとって最も満足度が高いかを調査。メニューの選択肢が多すぎて顧客が選びにくくなる「選択肢過剰(オーバーロード)」の影響についても調べている。
調査は、ファストフード店と高級レストランの両方で行われ、興味深い結果が得られた。
《ファストフード店では、選択肢が6つのときが最も「ちょうどいい」と感じる人が多かった。一方で、高級レストランにおいては、コースごとに適切な選択肢の数が異なり、前菜やデザートでは7~8、メインディッシュでは10が理想的とされた。これによって、メニューの選択肢が多すぎると選ぶのが難しくなる一方で、少なすぎると満足感が得られないことが明らかにされたのである》
研究によれば、若者も年配の人も、また男性でも女性でも、理想的なメニューの選択肢の数はほぼ同じであった。メニューの構成において年齢や性別をあまり気にする必要がないことを示している。
選択肢が多すぎる問題、いわゆる「選択肢過剰」に対して、レストラン側はメニューをカテゴリに分けるなど、顧客が選びやすくなるよう工夫する必要がある。
たとえば、メインディッシュ、前菜、デザートなどのカテゴリに分けてメニューを表示することで、選択肢が多くてもお客さんが迷わず選べるように配慮されているわけである。
研究結果を踏まえて、サイゼリヤの実際のメニューを見てみると、興味深いことがわかる。